第387号 編集後記

命は一代限り。だからこそ、つかの間の生のある時代を奇跡のように感じる。
人はお互いに「いつかは消える存在」であることを自覚し、過去や未来に自己投影して、死の意味を知ることができる。
だが、同じ生き物としての動物たちは、言葉を介さずに今生との別れを迎える。
「人権」とは「すべての人々が生命と自由を確保し、それぞれの幸福を追及する」と定義されている。
もしも「動物権」があるとしたら、今の人間社会での「人権」のあり様を知ってなんと思うのだろう。

(安)