キャンバスを開放。子どもの居場所づくり
-守口市-
「OIUキッズキャンパス」スタート
5月13日、朝から降りつづく雨にもかかわらず、大阪国際大学の守キャンパスに続々と集まってくる小学生たちの姿。張り切っている子、ちょっぴり緊張感の子、お友達と仲良く来る子…。子どもたちの様子はさまざまだが、大学構内に足を踏み入れるワクワク感が、それぞれの顔やしぐさから伝わってくる。すべての児童が参加しやすい「居場所づくり」をしようと、「同大学・短期大学部の地域協働センターが企画した「OIUキッズキャンパス」第1回目が、いよいよスタートしたのだ。同大学が所在するエリアは、よつば小学校の校区にあたることから、大学のキャンパスを開放して、守口市社会福祉協議会、守口市民生委員児童委員協議会、小学校が連携しての取り組みとなった。
勉強したり、遊んだり
「子どもの居場所づくり」は、学習支援や食事の提供、スポーツ、ダンス、ゲーム、読書など幅広いメニューを用意して、子どもたちの「生きるカ」を育み、心身ともに豊かに育つ手助けをするというもの。今回、参加したのは同小学校に通う4~6年生の児童で、大学側が想定していた30人を超える45人(4年生15人、5年生20人、6年生10人)。小学校では事前に希望者を募ったが、当日参加も受け入れ、あくまでも、子どもの意思を尊重した。
午前中は勉強タイム。授業内容や宿題でわからないことを大学生に教えてもらい、カレーライスの昼食をともにした。とくに、実行委員と地域の人による手作りのポテトサラダは大好評だ。児童代表に調理体験の場を提供した民生委員の大井由喜子児童福祉部会長は「子どもたちが分け隔てなく育ち合う場で食事を楽しんでもらいたい」とほほ笑む。
昼食後は、キャンパス内よの広い運動場て子どもたちと大栄生がともに思いっきり遊び、午後3時まで交流を深めた。大学生たちは、ボランティアバンクの登録者で、教育・食育・防災・地域活性化などに携わりたいとの想いを抱く。今回も、個々の子どもたちと接することで得ることも多いはず。こうして、机上では得られない活動を通して人間力を身につける。
地域ぐるみで子どもを守る
「このように地域ぐるみで子どもたちを見守る体制があることで、問題になっている不審者対策にもなり、この地域で暮らす安心感にもつながると思います。成長した生徒たちが将来この活動に携わってくれて、『ふるさとづくり』になっていくことも期待しています(」よつば小学校・山本容子校長 )
子どもたちの笑顔を見ると、この「キッズキャンパス」は、ロコミで広がって、6 月10日に予定されている第2回はさらに参加児童が増えそうな気配だ。来年3月の第11回まで月1回のペースで行われる。同大学地域協働センター伊藤省ニセンター長は、「子どもに自信や夢を持ってもらうためにも、地域活性化に役立つためにも、今後も大学を開放していきたい」と熱く語る。
地域や行政、地元企業などと協働して地域貞献を果たす同大学地域協働センターの役割は大きい。