地唄三味線を始めて5年余り。月一回の稽古は日ごろの練習不足もあり苦行のようだが3本の弦の音色に日常の憂いさがすっかり遠のいていく。
最近は三味線を弾きながら『黒髪』を唄う。20代から惹かれていた歌詞に再びの出会いをしている。
そういえば1975年、沖縄海洋博の仕事で初めて沖縄の土を踏んだのも同じ時期。
当時、沖縄の人たちの優しい笑顔の底に秘めた憂いは、基地に土地を奪われた悔しさだと知った。
三味線のルーツは中国から沖縄へ伝わり三線となった。
沖縄復帰50年のお祭り騒ぎに心が痛む。
(安)