第389号 編集後記

イルミネーションの起源は16世紀、ドイツのマルティン・ルターが夜の森の中できらきらと輝く星を見て、木の枝にロウソクを飾って再現したのが始まりだといわれ、クリスマスツリーにそのロマンは再現されている。 
暗闇の中で見つけた星とろうそくの相似形か。さて、私も目を閉じて、ろうそくの妖しい揺らぎと、星の消え入りそうな瞬きを想像してみた。脳内には灯りはいつまでも点滅しない。あぁ、灯りへの憧憬こそ、限りある生命の昇華への畏れなのかもしれない。

(安)